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エヴリィ車中泊でDIYベッド!イレクターパイプで自作したメリットと失敗談のご紹介。
車中泊DIYの中でも特に人気なのが、自作のベッドですよね。フラットな就寝スペースと、床下収納の確保が出来るので、多くの方が取り入れている装備の一つです。純正オプションや専用設計の社外品などを購入するのも一つの手ですが、DIYであれば安く製作する事が出来ますし、細かい部分を自分好みに制作する事が出来ます。
今回はエブリィの車中泊で制作して使ってきた、軽くて丈夫なイレクターパイプのDIYベッドをご紹介します。実際に製作してみて感じたメリットや失敗談を中心にお話ししています。これから車中泊ベッドの購入や、DIYの自作ベッドの制作を検討されている方の参考になれば嬉しいです。
イレクターパイプのDIYベッド
私達が乗っていたのはスズキのエブリィで、夫婦2人で車中泊をする際に自作ベッドを利用していました。
軽バンは後部座席を倒せばフルフラットにもなり、とても室内空間が広いです。ソロの場合だと寝袋とマットを広げてもまだ空きスペースがありますが、夫婦やカップルなどのデュオだと就寝スペースだけでいっぱいになってしまいます。
ただ高さのあるベッドを使えば床下収納が可能なので、就寝スペースと収納スペースの両立が可能です。直接フロアで寝ずに済むので、多少の断熱効果も期待できます。
使用した材料
まずは製作したベッドで使用した材料を順番に紹介していきます。
イレクターパイプ
出典:矢崎化工株式会社
イレクターパイプとはスチールパイプにプラスチックを被覆していて、丈夫で軽く、錆びに強い素材です。様々なDIYで利用されているパイプで、自作の車中泊ベッドの定番素材でもあります。
元から用意されている長さも扱いやすいサイズで豊富なので、とても便利です。特に強いこだわりがなければ、高さは300mm、450mm辺りを用意してしまうのも一つの手。もちろんミリ単位でのカットも可能なので、自由な設計が最大の魅力です。
パイプカッターを使えば自分でカットする事も可能で、組み立ての際の微調整をしたい時などにはあると安心です。ただ何本もカットしていると手が痛くなってきますし少しずつ歯を食い込ませながら、何度も回転させるので結構時間がかかります。
高速切断機が置いてあるホームセンターならカットサービスが利用できるので、購入前に予めカットしてもらえるか確認をするようにしましょう。
イレクタージョイント
たくさんのジョイントが用意されているので、組み合わせることによって色々な形に設計する事が可能になります。箱型の形状のものを制作する際は、J-4と呼ばれるジョイントがもっと多く出番があります。ただ種類が多いという事は、間違ったパーツを選びやすいというデメリットもあります。
ホームセンターで購入する際に、よく似たパーツが売り場で混雑していることも多々あるんですよね。手に取ったパーツが欲しいものなのか、しっかりと確認するようにしましょう。私達は過去に何度も自作ベッドを製作してますが、毎回間違ったパーツを購入してしまいます…。
高さ調整アジャスター
前方は乗降ステップの支柱がくる設計で、エブリィのフロアは凸凹しているので、高さの調整がかなりシビアです。
天板用のコンパネ
天板に載せる板はホームセンターにあるものなら、コンパネでもOSB合板など種類問わずなんでも良いですが、最低でも板厚10mm以上はあった方が良いと思います。土台の骨組みの本数により必要な天板の厚みは変わってくるので、実際にかかる荷重と相談して選びましょう。
仕上がり寸法
設計図なしで作った上に、組み立てながらパイプカッターで微調整したので、具体的なカット寸は忘れてしまいました。その代わりに組み立て後の仕上がり寸法を載せておきます。荷台部分と後部座席部分で、それぞれ寸法が違います。
特に難しかったのが、乗降ステップ部分は何度も切り直しました。大人二人で横並びに寝るので可能な限り幅広くしたかったので、内装ギリギリまで広がるように組み立てました。
自作ベッドのメリット
こうして制作したDIYベッドでエブリィで車中泊をしてきた感想ですが、広い就寝スペースを維持したまま、荷物も全て床下に納められたのでとても快適でした。私が座って天井にちょうど頭がつくかつかないかぐらいなので、就寝するためのちょっとした着替えなどには十分なスペースが確保できました。
高さ40cmは私達が所有しているコンテナボックスや、クーラーボックスがちょうど収まる寸法だったので、私達の荷物や道具に合わせたピッタリサイズでとても満足度が高いです。
運転に疲れた時も駐車スペースですぐ仮眠も取れますし、寝るために必要な工程がグッと減りました。常時寝袋とマットを敷きっぱなしだったので、道の駅に到着してシェードをつければすぐに寝室に早変わり。夜は道の駅を繋ぎながら、眠くなるまで進もうと気軽に運転を楽しめるようになりました。
自作ベッド製作の失敗談
そして作ってみて最高だったけど、実はたくさん失敗もしました。
やっぱり設計図は必須
製作後まず思ったのは、やっぱり設計図はあったほうがいいです。おおよその寸法をざっくり測って組み立てたので、本来必要なパイプ長さを仕上がり寸法といつの間にか勘違いしてカットしてしまった為、想定していたよりも若干大きく仕上がってしまいました。
その結果細かい所が寸法が合わずに、内装と干渉してボロボロになってしまいました。三つの土台それぞれを固定していなかったのも、原因の一つかなと思います。頭の中で組み合わせたイメージを元に必要なパーツをメモしているので、いざ組み立てるとパーツの買い忘れも多かったです。
ジョイントの通しタイプの間違い
出典:Diy-Life
実は同じ形状のパーツでも、パイプが貫通しないAタイプとパイプが貫通するBタイプの2種類あります。その他にもリブの有無や、幅の長さなど種類が多すぎて慣れないと間違ったタイプを選んでしまいがちです。
J-12Bを使うはずの所を間違ってJ-12Aを購入してしまいました。1方向通しのほうが強度が増すのと、間違ったパーツにわざわざ合わせてカットするメリットがなかったので、後日正しいパーツに交換させてもらいました。
棚受けをすじかいとして使う
新しく別の車でベッド製作中に気づいたんですけど、本来棚受けとして使うべきJ-112Aというパーツをすじかいとして使ってしまってました。全く無意味ではないかもしれませんが、大して強度UPにもなってませんし、使い方間違ってるので恥ずかしいです…。
接着剤は使わないほうが良かった
四辺を専用の接着剤で固定して、しっかりと強度が出るのが非常に良かったんですけど、あまりにも強固に接着されるので一切バラせなくなります。捻りながら強い力で引っ張れば大丈夫だと思っていたのが、大きな間違いでした。一度接着したら設計の変更はほぼ不可能です。
この動画にあるようにバラす場合には、ノコギリでパイプを切断し、接着したジョイントはノミで叩いて無理やり剥がしてます。製作時点では全く想定していなかったのですが、実は私達に車を乗り換えることになったので、ベッドを組むときに分解できるようにしておけば良かったと後悔しています。
まとめ
エブリィの車中泊用に製作した、イレクターパイプを使ったDIYベッドのご紹介でした。作り方や材料、費用については多くの方が記事にされているので、主に失敗談を中心にまとめてみました。改めて見返すと恥ずかしい限りですが、パーツの買い間違えやカット寸と仕上がり寸法の違いなどは、DIYに慣れていない初心者が陥りやすいミスじゃないかなと思います。
私達の場合は設計が甘く想定より大きく仕上がった為、車の内装を傷つけてしまいました。最終的に車の買い替えになる時にも思いましたが、メタルジョイントを使うかマスキングテープを巻いて固定するなど、分解や再組み立てが可能にしておけばよかったと後悔しました。
これも製作段階からイメージしておかないと後々取り返しがつかないので、これからDIYベッドを製作しようと考えている方は是非参考にしてくださいね。