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入門機におすすめな携帯性抜群のポータブル電源!BLUETTI EB3A レビュー!
災害への備えやアウトドアなど、さまざまな分野で注目を集めるポータブル電源。より身近な存在となってきましたが、自分にあったものを選ぶのはなかなか難しいですよね。
高出力&大容量タイプは高性能な反面、重く嵩張るので持ち運びに苦労します。ソロキャンプや災害時の持ち運び用なら、携行性に優れた小型のポータブル電源がおすすめです。
BLUETTI EB3Aなら業界最小・最軽量クラスで、気軽に持ち運びが可能です。実際にキャンプや車中泊で利用してみた、アウトドア目線で詳しくレビューしていきます。
BLUETTI EB3A 概要
出典:BLUETTI
仕様
型番 | BLUETTI EB3A |
容量 | 268.8Wh |
定格出力電力 | 600W |
バッテリータイプ | リン酸鉄リチウムイオン電池 |
重量 | 4.6Kg |
外径寸法 | 255*180*183mm |
充電温度 | 0-40℃ |
外観
カラーはスチールグレーで、他はブランドロゴ含め白で統一されています。無駄な装飾は省かれていて、シンプルで落ち着いたデザインがとてもいい感じです。
側面には左右で非対称デザインで、排熱用のファンが配置されています。
本体裏面には滑り止め付きで安心です。
本体上部には15Wのワイヤレス充電が備えられています。
格納式のハンドルは不要な時に折り畳んでおけるので、とてもスマートな見た目を実現しています。
付属品
同梱物、付属品は以下の通り。
- AC充電用ケーブル
- 取扱説明書
- 保証カード
- 合格証明書
付属してくるケーブルはAC充電用のみです。エントリーモデルなので仕方ありませんが、個人的にはカー充電用のケーブルは標準装備にしてほしいです。
BLUETTI EB3A 特徴
まずはBLUETTI EB3Aの特徴について、詳しく解説していきます。
軽量コンパクトで持ち運びやすい
外径寸法は255×180×183mmとコンパクトで、本体重量は4.6kgと軽量です。これまでのBLUETTIの中では、最も軽量・コンパクトなポータブル電源です。
折りたたみ式のハンドルは手がかけやすく、女性でも軽々と持ち上げられます。
生後9ヶ月の小さな赤ちゃんでもこの通り、簡単に傾けられるほどの重さしかありません。
リン酸リチウムイオン採用で長寿命
出典:BLUETTI
これまで主流だった三元系、コバルトやニッケル系ではなく、リン酸鉄リチウムイオンバッテリーを採用。従来よりも飛躍的に高寿命となり、充放電サイクル数は2,500回以上にもなります。
リン酸鉄リチウムイオンバッテリーは耐熱性も高く、これまでより安全性も向上しています。一時期問題となった、発火や爆発といったリスクも大幅に軽減されています。
豊富な出力ポート数と600W高出力
出典:BLUETTI
- AC出力 100V,Max 600W(サージ1200W)×2
- 5521出力(12V/10A)×2
- シガーソケット(12V/10A)×1
- USB-A出力(5V/3A)×2
- USB-C Max 100W×1
- ワイヤレス充電 Max15W×1
200〜300Whクラスのポータブル電源としては、出力ポート数が9つと豊富なのが魅力です。定格出力電力は600Wと高出力で、複数デバイスへの同時出力も余裕を持って可能です。
本体上部のワイヤレス充電はQC対応スマホに最適ですし、100W対応のUSB-Cはノートパソコンなどと相性抜群です。屋外中心のノマドワーカーにとってはとても良い構成です。
電力リフトで最大1,200W出力
UPS(無停電電源機能)付き
出典:BLUETTI
UPS(無停電電源装置)とは、予期せぬ停電や入力電源異常が発生した際に、一定時間電力を供給し続けることで、機器やデータを保護することができる機能です。
満充電の際はACからの電力をスルーし、停電時にはEB3A本体からに自動的に切り替わり、瞬断することなく接続機器へ電力供給を続けます。
写真や動画など大容量データをやり取りする際に、UPSはとても重要な機能です。
HDD接続中にACコンセント抜いてみましたが、接続されているPCへの充電やHDDのマウントも継続されたままだったので、精密機器を扱う人にとっては最高の機能です。
BLUETTI EB3A 操作方法
本体ボタン操作や、設定変更について解説します。
本体ボタン操作
本体前面にはAC・DC・LEDの3種類ボタンが配置されています。いずれかのボタンを軽く押すとディスプレイが起動し、1秒程度押すと対応するモードのオン/オフが出来ます。
給電開始されるとインジケータが緑色に点灯し、ディスプレイに表示されます。それぞれのモードに対応する端子は、白い線で区分けされているのもわかりやすくて好印象。
本体上部のワイヤレス充電は、DCモードを起動しないと反応しません。本体正面端子と違って視覚的にはわかりにくいので、ある程度慣れが必要に感じました。
LEDライトはボタンを押すたびに、3種類のモード切り替えが可能です。
- 1回クリック(弱)
- 2回クリック(強)
- 3回クリック(SOS)
暗闇を照らすのに十分な照度があり、緊急時のSOSモードを備えています。
設定モードの入り方
Ecoモードのオン/オフや、周波数の切り替えを行うには設定モードに入る必要があります。少し慣れるまでコツが必要に感じたので解説しておきます。
- スクリーンが点灯
- あらかじめACをオフ
- DC+ACボタンを2秒長押し
この手順をちゃんと守らないと、設定モードには入れません。説明書にちゃんと記載がありますが、文字列だけで解説されているので、適当に読み飛ばしていると少しわかりにくいです。
Ecoモードはアプリで切り替え可能ですが、周波数切り替えは本体からしか変更が出来ません。西と東で転居が多い方や、全国旅をするような方はしっかり理解しておきましょう。
専用アプリ操作
スマホアプリをインストールすれば、Bluetooth接続で遠隔操作が可能になります。視覚的に入出力管理しやすく、細かい設定変更などもできるのはとても便利です。
充電モードの選択、電力リフトのオン/オフ、Ecoシャットダウン時間の調整など、このアプリでしか変更できない設定もあるので、BLUETTIポータブル電源を購入時はインストールをおすすめします。
個人的には50Hz⇄60Hzの切り替えもアプリで出来るようになると嬉しいです。
BLUETTI EB3A 動作テスト
さまざまな出力の家電製品で動作テストしてみました。
1,000W以上の家電製品
まずはどこまで高出力な家電が動かせるか、1,000W以上の消費電力が大きい家電でテストしました。主に家庭用の家電を中心に試してみました。
電気ポット
まずは高出力家電の代表格である、電気ポットで動作テスト。ハイスピード沸騰時は1,300W出力なので動作しないと思ってましたが、なんとちゃんと湯沸かし出来ました。
正直かなり嬉しい誤算でかなり驚きましたね。ただし、満充電状態から500ccのお湯を沸騰させるのに、かかった時間は15分と長く、あまり実用的だとは思えません。
本来の性能を十分には引き出せていないので、あくまで動かせるだけといった感じです。
ドライヤー
続いてはヘアドライヤーでテストしてみました。最大消費電力は1,200Wなので動作したものの、断続的に動作→停止を1秒間隔で繰り返してしまいました。
おそらくBMS(バッテリーマネジメントシステム)と呼ばれる、保護回路が動作したと思われます。電力リフト機能で1,200Wまで対応とありますが、高出力な家電はちょっと厳しい印象です。
1,000W以下の家電製品
続いてはもう少し消費電力が控えめな家電でテスト。
炊飯器
炊飯器でもテストしてみました。炊飯時の定格出力電力が800W、動作時間は70分とどう転ぶか心配でしたが、ちゃんと美味しくご飯が炊けました。
100%→50%と消費電力は少なくありませんが、完全自動でお米が炊けるのはとても良いです。元々車中泊の自動炊飯を目的に購入したので、このクラスのポータブル電源で実現できるのはかなりいいですね。
IHヒーター
続いてはIHヒーターでテスト。最大出力が1,000Wなので細かく火力調整しながら試してみましたが、火力最大だと停止し、5段階中4以下だと常時稼働ができました。
このように火力に応じて動作が不安定になるので、少し使いづらいです。容量的にも長時間稼働は厳しいので、短時間で済む炒め物などなら使い所はありそうです。
BLUETTI EB3A 充電性能チェック
出力だけでなく、充電性能についても詳しくテストしてみました。
コンセント(AC)充電
まずはコンセントからの給電テスト。わざと0%まで使い切ってから高速充電モードに変更し、コンセントからの給電で100%になるまでの時間をチェックしました。
メーカー公称では40分で70%という数値でしたが、すでに30分経過時点では75%まで回復しました。
最終的には50分経過で、ほぼ充電が完了しました。これだけ充電速度が速いのはかなり魅力的で、仮に出先で消費しつくしても、コンセントさえあればリカバリーは容易でしょう。
シガーソケット(DC)充電
シガーソケットからのカー充電も試してみました。エンジンをかけている限り、常時100W弱発電できるのは計算しやすくていいですね。
ちなみにハイエースだと、運転席と助手席の間にいい感じで収まります。コンパクトなので邪魔にもならず、運転のついでに充電できるのは嬉しいポイントです。
もし車を所有しているなら、シガーソケット用ケーブルは用意しておきましょう。
ソーラー(PV)充電
わたしたちはハイエースのルーフに、ソーラーパネル175W×2を設置しています。車内で電子レンジや冷蔵庫など、高出力家電を使えるようにするために導入しました。
ルーフキャリアに専用金具を組み合わせて、取り付け後の見た目や高さなど拘って設置しています。幅広いポータブル電源の組み合わせを想定して、直列ではなく並列接続をしています。
ソーラーパネルに接続したところ、140W前後の発電を確認できました。天候や時間帯に発電量にムラがありますが、場所を選ばす充電できるのは大きな魅力です。
既にポータブル電源を所有している人は、手持ちが対応ケーブルか確認しましょう。特に大容量のポータブル電源と組み合わせている場合、入力側がアンダーソン端子であることが多いです。
EB3Aの入力端子はDC8mm(7909)なので、非対応の場合はオプション購入がおすすめです。
BLUETTI EB3A 良かった点
さまざまな検証やフィールドテストを繰り返して感じた、よかった点をまとめてみました。
キャンプや車中泊との相性抜群
小型ポータブル電源は、キャンプや車中泊との相性が最高です。冬は就寝時に電気毛布で寝袋を温めたり、夏は扇風機で涼しい風を運ぶのも良いでしょう。
容量が少ないので基本的には日帰り推奨ですが、電源付きサイトなら高速充電でリカバリー可能です。又、ソーラーパネルがあれば、天候さえ良ければ連泊対応も可能です。
BLUETTIには3種類のソーラーパネルがあり、EB3Aに対応するのこの2種類です。特にSP200ソーラーパネルは、最大200W発電可能なので特におすすめです。
折り畳みでコンパクト収納可能で、持ちやすいハンドル付きです。
ノマドワーカーにもおすすめ
好きな場所で電源が使えるようになるので、オフィスを持たないノマドワーカーにも最適です。パソコンやHDDの消費電力はそれほど高くないので、長時間作業も問題ありません。
UPSモードはHDD同期にも最適で、大容量の写真や動画データの取り込み時も安心です。
バンライフのサブバッテリー
EB3Aが他メーカーと比べて特に素晴らしいのが、ソーラー(PV)最大入力値が高い点です。このクラスだと他メーカーはせいぜい100W前後なのですが、最大200Wまで入力可能なのはかなり優秀です。
バンライフを想定した車に常設してある中〜大規模のソーラーシステムでも、持ち出し用のサブバッテリーとして組み込める可能性があります。
ソーラー充電用ケーブルに注意書きもありますが、最大入力電圧を超えないように注意は必要です。開放電圧が12-28Vの範囲内で並列接続にすれば、複数枚のパネル構成でも対応できます。
BLUETTI EB3A 気になった点
EB3Aは優れた製品ですが、いくつか気になった点もあったので紹介します。
本格的な調理には向かない
使用する機器にもよりますが、500ccのお湯を沸騰させるのにおよそ30〜40%ほど電力消費します。調理に使えば使うほどに、容量の少なさは気になりました。
なまじ消費電力が高い家電も動かせてしまうので、使用時間やシーンをちゃんとイメージしていないと、すぐに電力を使い切ってしまいます。
今回いろいろと検証して思いましたが、何をどれぐらい動かせるかしっかりとイメージする事が大事です。
防塵・防滴仕様ではないこと
アウトドアでの使用を想定するなら、防塵・防滴仕様ではないのは少し気になります。急に雨が降ってきた時や、砂埃が舞うようなシーンだと少し気を遣うかも知れません。
災害時の持ち出しも考えているなら、過酷な環境でも対応できるモデルも欲しいです。価格に反映して手に取りにくくなるのは本末転倒なので、別ラインとして用意があってもいいかも。
付属ケーブルはAC用のみ
付属ケーブルがAC入力用のみなのは、少し気になりました。容量が268.8Whと控えめなので、出先での給電方法を複数確保しておかないと厳しいです。
いくら軽量コンパクトとはいえ、長い距離を手持ちで運搬は現実的ではないでしょう。基本的な運搬方法は車だと思うので、カー充電用ケーブルは標準装備でもいいかなと思いました。
特に車旅で活用してみて思ったのは、シガーソケットからの給電は必須です。高出力、低容量なので頻繁なリカバリーができるかが、有効活用できるかの分かれ目になりそうです。
まとめ
EB3Aはエントリークラスとしては最高性能を誇る、ポータブル電源入門機として最適です。価格もセール時期やクーポンを利用すれば、3万円前後とコスパ最高です。
折りたたみ式のハンドルと落ち着いたデザインで見た目もよく、軽量コンパクトで持ち運びのしやすさが抜群なので、キャンプや車中泊、災害時の備えなどさまざまなシーンで活用出来ます。
ポータブル電源を既に所有している人でも、持ち運び用のサブにしてもいいでしょう。幅広い人におすすめできる最高の一台なので、迷っている方はぜひ使ってみて下さい。